標準報酬月額決定通知書とは?いつ届く・どこを見る

毎年7月に会社が提出する算定基礎届の結果として、夏ごろに「標準報酬月額決定通知書」が発行されます。正式には「健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書」といい、9月分からの新しい標準報酬月額を知らせる書類です。このページでは、この通知書がどんな書類で、いつ・どのように届き、どこを見ればよいのかを整理します。

最終更新:2026年7月23日

1. 決定通知書とは

「標準報酬月額決定通知書」は、正式には「健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書」という名称の書類です。毎年7月に会社が提出する算定基礎届(4〜6月の報酬をもとに標準報酬月額を決め直す定時決定の手続き)の結果として発行され、その年の9月分から翌年8月分まで適用される新しい標準報酬月額を知らせる内容になっています。

この通知書は、日本年金機構の年金事務所や加入している健康保険組合から、まず会社(事業主)宛てに交付されます。会社はその内容を従業員一人ひとりに知らせることになっていますが、周知の方法は会社によって異なり、通知書そのものの原本や写しが必ず従業員の手元に届くとは限りません。あくまで一般的な仕組みとしての説明である点にご留意ください。

「標準報酬月額」がそもそも何かを確認したい場合は、標準報酬月額の調べ方で仕組みと等級表を解説しています。

2. いつ届く?

決定通知書が会社に届く時期は、例年8月ごろが目安です。7月1日〜10日に会社が提出した算定基礎届の内容をもとに、年金事務所や健康保険組合が確認・決定し、決定通知という形で会社に交付する、という流れになっています。届出から通知までにかかる期間や具体的な発送時期は、加入する保険者や年によって前後することがあります。

一方で、従業員本人への周知の時期・方法は会社によって差があります。一般的には、次のようなパターンが考えられます。

方法にかかわらず、新しい標準報酬月額が適用される9月分の給与が支給される前までに何らかの形で知らされるのが一般的とされています。実際の時期・方法は勤務先の運用によって異なるため、届いていない・見当たらないと感じたときは5章もあわせてご確認ください。

3. どこを見る?

決定通知書には複数の項目が記載されていますが、まず押さえておきたい主要な項目は次の4つです。

標準報酬月額決定通知書で確認したい主な項目
項目見るポイント
適用年月「9月」からになっているかを確認します。定時決定による新しい標準報酬月額は、その年の9月分から翌年8月分まで使われます。
健康保険の標準報酬月額協会けんぽ・健康保険組合の等級表に基づく金額です。毎月の健康保険料(本人負担分)や40歳以上の介護保険料の計算のもとになります。
厚生年金保険の標準報酬月額上限が65万円までとなっているため、報酬が高い方は健康保険の標準報酬月額と金額が異なることがあります。厚生年金保険料の計算のもとになります。
等級標準報酬月額に対応する等級番号です。健康保険と厚生年金保険では等級の区分が異なるため、それぞれの等級が併記されているのが一般的です。

通知書の様式は保険者(協会けんぽ・各健康保険組合)によって多少異なりますが、記載される主な項目はおおむね共通しています。細かいレイアウトの違いについては、加入している保険者からの案内をご確認ください。

4. 通知された額をどう使う?

決定通知書の内容が分かったら、次のように活用すると自分の保険料や給与の見通しを立てやすくなります。

5. 見当たらない・もらっていないとき

「決定通知書を見た覚えがない」「配られていない気がする」という場合、まず考えられるのは、会社が書面を個別配布せず、給与明細への記載や社内システムでの案内など別の方法で周知している可能性です。次の順番で確認するとスムーズです。

  1. 会社の給与・労務担当に確認するのが最も確実な方法です。「今年の標準報酬月額決定通知の内容を教えてほしい」と伝えれば、多くの場合その場で、または後日案内してもらえます。対応の方法や早さは会社によって異なる一般的な目安とお考えください。
  2. ねんきんネットで確認する方法もあります。日本年金機構の「ねんきんネット」に登録すると、厚生年金保険の標準報酬月額を月別に確認できます。健康保険の標準報酬月額とはおおむね同じ等級区分で決まりますが、厚生年金保険には上限65万円という違いがあります。詳しい調べ方は標準報酬月額の調べ方で紹介しています。

いずれの方法でも解決しない場合や、通知内容そのものに疑問がある場合は、加入している協会けんぽ・健康保険組合、または年金事務所に直接問い合わせる方法もあります。

6. よくある質問

Q. 健康保険と厚生年金で標準報酬月額の金額が違うのはなぜですか?
A. 健康保険と厚生年金保険では、標準報酬月額の等級表そのものが異なるためです。特に厚生年金保険には標準報酬月額の上限65万円という決まりがあり、これを超える報酬の方は健康保険の標準報酬月額の方が高くなることがあります。等級表の詳細は標準報酬月額の調べ方で確認できます。
Q. 通知書の額と、実際の給与明細に書かれた保険料が合わない気がします。
A. 主な原因として2つ考えられます。1つは、健康保険料率が協会けんぽの場合は都道府県ごとに、健康保険組合の場合は組合ごとに異なること。もう1つは、新しい標準報酬月額が反映される給与のタイミングが会社の控除方法(当月控除・翌月控除)によってずれることです。反映時期の詳しい考え方は天引きはいつの給与からで解説しています。
Q. 年の途中で標準報酬月額が変わったとき(随時改定)も、同じように通知されますか?
A. はい、随時改定(月額変更届)によって標準報酬月額が変わった場合も、定時決定のときと同様に決定内容の通知が行われる仕組みになっています。随時改定の要件やタイミングについては月額変更届・随時改定とはで解説しています。
ご注意:本ページで示す通知書の様式・記載項目・通知方法は一般的な目安です。実際の通知書のレイアウトや、会社から従業員への周知方法・時期は、加入する健康保険(協会けんぽ・健保組合)や勤務先の運用によって異なります。個別の税務・社会保険のご相談にはお答えできません(運営者情報参照)。